iPhoneのブラウザは何を使っていますか?プリインストールされているSafariを使っている人が多いと思いますが、検索の入力欄が上部にあったり、タブの移動は片手でできますが、たった一つ次のタブに移動するだけでタブ画面を表示させるのに面倒を感じたことありませんか?
情報収集に適したiPhoneのブラウザ「Smooz」なら片手での操作もしやすく快適にブラウジングすることができます。
Smoozはアスツール株式会社の元楽天社員、加藤雄一氏が起業してローンチされたばかりのブラウザです。
使ってみて、標準のSafariやGoogle Chromeより使いやすい点がいくつかあったので良かった点やおしい点を使い方と共に紹介します。
能動的に情報収集がしやすいブラウザ「Smooz」
iPhoneのブラウザにも最初からインストールされているビルトインアプリの「Safari」からGoogleのウェブブラウザ「Chrome」、Mozillaの「Firefox」などありますが、そのどれにも共通することは当たり前のことかと思いますが、Webサイト・ページを閲覧することです。
Webサイト・ページを閲覧に至るまでには、大きく分けて2つの過程があります。
- 検索
- 共有
検索は自ら知りたい情報を探しに行く能動的な行動で、共有は他人から教えてもらったりニュースアプリから配信される情報を受取る受動的な行動になると思います。
今回紹介する「Smooz」自ら情報を積極的に能動的な行動をとって情報収集をするには非常に相性のいいブラウザだと感じました。
私はPCのブラウザにはGoogle Chromeを使っています。iPhoneにもGoogle Chromeはありますがいちよインストールはしているもののメインで調べ物をする時は使っていません。Safariを使っています。
ブックマークや最近開いていたタブ、閲覧履歴が同期されて、iPhoneでもPCで見ていたサイトをいつでも確認することができ、iPhoneのブラウザを受動的な使い方をするのであればGoogle Chromeは便利ではあります。みたいサイトを開いたらあとはほとんど上下にスクロールするぐらいですからね。
積極的に情報収集するために使うブラウザアプリとしてGoogle Chromeはメニューが上部にあり、片手で操作しづらく、メニュー項目も多く直感的にわかりづらいので、Safariを使うことが多いのです。
Safariも効率的に情報収集するという観点からみるとタブの切り替えや検索フォームなどまだ不満を感じるところがあります。そのあたりをカバーできているのが「Smooz」です。
「Smooz」を使ってみよう
それでは早速SmoozをiPhoneにインストールして使ってみましょう。以下の動画を見ると基本的な操作方法がわかります。
以下のリンクからアプリをインストールしましょう。
スワイプで隣のタブへ移動できストレスフリー
Smoozの機能のSafariなどのブラウザと違う点の一つはタブの表示画面へ移動することなくタブを切り替えることができるところです。
タブの表示はPCのブラウザでよく見るように上部に表示されているので直感的にタブだとわかりやすくなっています。スマホアプリだとGunosyやスマートニュースなんかも上部にタブでカテゴリー分けされていたりするので親しみのあるUIだと思います。
タブの移動は表示されている画面の真中当たりから左右にスワイプです。上部にタブがあってもページを切り替えるためにわざわざ指を上に伸ばして、タップしたりしなくても片手で操作することができます。
もちろん、直感的に上部のタブをタップしてタブを切り替えたり、閉じたり、追加することもできますよ。
これによって隣接するタブには一回左右にスワイプするだけで移動できるので、Safariのように画面を切り替えてタブを開く必要がありません。非常に素早く移動できます。
複数のタブを開いて遠く離れたタブを開く時は、上部のタブをスワイプすればOKです。複数開く場合はSafariの方が片手で操作しやすいですが、タブ画面を表示する手間はSmoozの方が少ないです。
タブが画面下部にあればSmoozでも片手で移動しやすくなるかなと思います。例えば下部メニューにアイコンを一つ置いてLINEスタンプを送信するみたいなUIで「履歴」「タブ」「ブックマーク」が選べれるといいかなと感じますね。
しかし、複数タブを開いて行き来するのは情報収集として効率的とは言えないのでこのままで十分なのかもしれません。
人気の記事がすぐに読めるホームタブ
この「Smooz」はブラウザでありながらニュースアプリとしても使えます。特にソーシャルブックマークサービスのはてなブックマーク(はてブ)を使うユーザーにオススメです。
私もはてなブックマークでよくホットエントリーをチェックしている身なので。あまりコメントはつけないライトユーザーですけどね。おそらくこのアプリの開発者の加藤さんもはてブユーザーなのでしょう。
Smoozのホームタブを見てみましょう。
デフォルトで「はてなブックマーク・ホットエントリー」が表示されます。簡単に言うと今、話題や注目されつつあるWebページがリスト表示されます。情報収集に優れている機能の一つですね。
Smoozのアカウントが作成されると「Smoozで人気の記事」が表示されるようになります。これも機能的には、はてなブックマークと似たようなものでSmoozのユーザーにブックマークされたWebページが表示されているようです。
あとで読む機能としてのタブ
ホームタブの記事タイトルをタップするとバックグラウンドで新しいタブを開きます。この機能を活かしてタブをあとで読む機能として使うことができます。
まず、ホームタブで気になった後で読みたい記事を順にタップしていきます。
次にスワイプして記事表示タブに移動して読んでいきます。読みたい記事を選択した後はタブに移動して読むだけですので、選択と読むが分離できて効率的になります。
あとで読む機能をもったアプリは「Pocket」「Instapaper」などありますが、「Smooz」は一つのアプリで完結でき読む記事までの移動も一回のスワイプでシームレスに移動できるので、効率的に消化していくことができます。ピックアップしてすぐ読む場合はSmoozで十分ですね。
ページの評価やコメントを確認できる
ページに対してコメントがあると画面下部のメニューの「☆」アイコンにコメント数が表示されます。そこをタップすると同じ記事を読んだ他の人のコメントを「みんなの反応」タブで読むことができます。
メニューは標準ブラウザアプリのSafariと同じように下にスクロールしている時は非表示になり、上にスクロールすると再び現れるようになっています。
「みんなの反応」に表示されるコメントはSmoozユーザーの他に外部サービスのはてなブックマークやTwitterのコメントも表示されます。
私は、はてなブックマークやTwitterのコメントやシェア数を他の人はどのような考えを持っているのか自分との違いを確かめたり、ページの記事の信憑性、信頼性の参考にしたりするのでこの機能はかなり気に入っています。
SNS機能をもったブックマーク
Smoozのブックマーク機能は自分のお気に入りのサイトを登録しておく機能の他に、ページに対してタグやコメントをつけて他のSmoozユーザーに公開できるSNS機能を持っています。
ブラウザにはてなブックマークのようなサービスが合わさった感じですかね。
上部の「ブックマークを投稿」タブをタップまたは画面を左にスワイプすれば、ページについて任意のコメントやタグを付けてブックマークの投稿をすることができます。
ここでも片手で簡単に操作できるようになっているのはいいですね。
ブックマークの投稿は以下の3つへ同時にすることができます。
- Smoozで公開
これまではてなブックマークのホントエントリーやコメントの表示があったのに投稿がないのは少し気になるところですね。
初回起動時はFacebook、Twitterのログインを促されます。ログインするとSmoozのアカウントも同時に作成されます。
今回試したところ、Facebookのログインが上手くできませんでしたが、2016/09/30のアップデートでFacebookもログインできるようになりました。
ブックマークを投稿してみよう
試しにブックマークを投稿してみました。今回はコメントは書かずテクノロジータグを付けてTwitterにも同時投稿。
ブックマークの画面を閉じる「☓」が右上にあるので投稿するつもりが間違えて閉じてしまうという誤動作をしづらくなっているのはいいですね。
ただ、「みんなの反応」を確認したいだけの場合は閉じるのが片手では操作しづらいです。「みんなの反応」タブの方には下部に何か閉じるメニューやアイコンがあればいいなと思います。
ブックマークを確認してみよう
Twitterにちゃんと投稿されているのが確認できます。「みんなの反応」の外部サービスにも反映されています。
コメントを入れない場合は記事タイトルがTwitterに反映されるようですね。
Smoozに投稿したブックマークはメニューの右側にある「三点リーダー」をタップすると現れるリスト項目から「ブックマーク」をタップすると表示されます。
ブックマーク画面を見るとSNSっぽいですね。上部の項目。
- レビュー
- フォロー中
- フォロワー
レビューはブックマーク数のようです。「フォロー中」「フォロワー」とありますが、今のところフォローの仕方がわかりませんでした。おそらく今後Smoozのユーザーをフォローできるようになるのでしょう。
フォローしたユーザーがブックマークした記事などが優先的にホームタブに表示されたり、コメントが優先的に表示されたりするのだと思います。
ブックマークを更新・編集・削除してみよう
ブックマーク一覧を表示する画面ではブックマークの「更新」「削除」が行えます。ブックマークしたWebページの右側の縦の「三点リーダー」をタップすると編集項目が表示されます。
ここで「削除する」を選択するとSmoozにブックマークされたWebページは削除されます。Twitterなどの外部サービスに同時投稿している場合は外部サービスの方は影響されません。
今のところは複数の項目を選択して削除はできないようですね。
「更新する」を選択すると「ブックマークを投稿」の時と似た画面に遷移します。
最初の投稿で「テクノロジー」タグを付けた時、コメント欄に「#テクノロジー」と入力されたのでハッシュタグをつけるとタグとして認識するのか試してみました。
今回は「#app」とつけてみましたが、タグとしてはまだ認識されてないようです。これも今後のアップデートに期待したいですね。
片手で押しやすい位置の検索ボタン
Webページに戻って次に「検索」に注目したいと思います。Smoozはメニューのセンターに検索ボタンがあります。これをタップすると新規タブが開いてすぐに検索を開始することができます。これがめちゃくちゃ使いやすいです。
Safariだとアプリを3D Touchで「新規タブ」を開くと検索の入力欄にフォーカスが当たるのですが、アプリ起動中に新規タブを開いた場合は検索の入力欄にフォーカスが当たらないのでさらにもう一回タップする必要があるんですよね。
人工知能(AI)を使った優秀な検索機能
Webページを見ていて検索する時はだいたいそのページで気になったことや関連することだと思います。開いていたWebページ上でメニューの「虫眼鏡」アイコンをタップすると人工知能が解析して検索候補のテキストを表示してくれます。
これによって関連した情報を入力の手間いらずで調べることができます。
検索エンジンはデフォルトでGoogleが使われます。以下は検索結果のページです。
Google検索の検索結果の右側に「新規タブで開く」ボタンが追加されています。これをタップすると新規タブででどんどん開いて行けます。
またリンクを長押しでも「新規タブで開く」ことができます。この動作は設定から「長押し」か「3D タッチ」を選んで変更することもできます。
開いたページは片手で楽に閉じれる
Webページの記事を読んでもう不要になった時にメニューの「虫眼鏡」アイコンに指を乗せて上にサッと引っ張るとWebページを閉じることができます。
Safariでは一度タブ一覧の画面に移動する必要がありますし、Google Chromeの場合はWebページトップから下に引っ張って右に動かすと閉じることができますが、サイトを閉じるときはある程度ページを見た後だと思うので一度トップに戻る必要がありあまり便利ではないんですよね。
ただ簡単に消せる分、検索するつもりが誤動作で閉じてしまう可能性もあります。なのでアイコンを上に引っ張るとGoogle Chromeのように「ページの更新」「閉じる」などの項目が出現し左右に動かすとその動作を実行するみたいになるとさらにいいかなと思います。
ポケモンGOのメインメニューに似たような感じでもいいかなと思っています。押したまま右に動かすと道具、左に動かすとポケモンの画面が開けるようになっているので。
全てのタブを閉じるのも簡単に片手でできるようになっています。メニューの「三点リーダー」をタップして「全てのタブを閉じる」をタップすればOKです。
変更できる設定について
「設定」アプリではなく「Smooz」アプリの機能にある設定項目について、現在の変更できる項目は3つのようです。
- 新しいタブの開き方
- 新しく開いたタブにすぐ移動
- Smoozに戻ったらすぐ検索
設定できる項目はまだ少ないですね。デフォルトの検索エンジンの変更やWebページの履歴の表示・削除などできるようになるといいですね。
それぞれの設定項目について紹介します。
新しいタブの開き方
Webページのリンクから新しいタブを開くときのジェスチャーを選択できます。ジェスチャーは2つ。
- リンクを長押し
- リンクを強く押す(3Dタッチ)
デフォルトでは「リンクを長押し」になっていました。Google検索結果の場合は右側に新規タブで開くボタンが追加されるどちらの設定でも特に問題ないと思います。
Google検索結果以外のWebページのリンクを開く時「リンクを長押し」の設定だとリンク先がタブで開かれるのと同時にSafariで長押しした時に表示される「開く」「リーディングリストに追加」「コピー」「共有…」「キャンセル」のメニューも表示されます。
これはiOS標準コンポーネントである「WKWebView」をレンダリングエンジンに採用しているからでしょうかね。
3Dタッチが使える端末なら「リンクを強く押す(3Dタッチ)」に変更しておくといいかもしれません。3Dタッチにしておけば、リンク長押しでメニューを出すのと新規タブで開くを上手く使い分けれるようになります。
新しく開いたタブにすぐ移動
Webページのリンクを新しいタブを開いた時にバックグランドで開くかすぐに移動するかの設定です。
デフォルトではオフになっていると思います。
Smoozに戻ったらすぐ検索
最後にSmoozを使ってから一定の時間が経過していたら、新しいタブを自動的に開いて、すぐに検索ができるようにする設定です。
検索をよく使う方はオンにしておくといいと思います。とりあえずWebページをタブで開いておいて、あとで読む使い方をするならオフがいいですね。
最後にSmoozを使ってから戻ってくるまでに何秒以上たってから新しいタブを開くかを設定できるので、この時間をうまく設定すればより使いやすくなると思います。デフォルトでは60秒です。
今後に期待したい機能
まだローンチされたばかりなので今後の機能追加に期待したいですね。私が欲しい機能や改善点は以下です。
- ページ内検索
- 検索候補の履歴削除
- Webページの履歴表示
- タブの位置の入れ替え
最後に
まだローンチしたばかりで痒いところに手が届いていない感じはありますが、片手で操作しやすく、Webサイト・ページの評価やコメントが素早く確認でき、人工知能(AI)による関連した情報を検索がしやすくて使い勝手は良い感じでした。
iPhoneで情報収集するブラウザとして「Smooz」は使いやすく気に入りました。今のところメインはまだSafariを使っていくと思いますが、何か調べ物するときにSmoozを活用していこうと思います。