最近ブログの記事を書いたり、考え事の整理をしたりするのにアウトライナー「WorkFlowy」を使っています。
「WorkFlowy」は階層構造のあるテキストを作成できるシンプルなツールですが、使い方によっては知的生産性を高めてくれる素晴らしい思考ツールになります。私は「WorkFlowy」を使い始めてから思考が整理でき、ブログ記事の執筆も効率よく行えるようになりました。
今回は思考を論理的に組み立てたり整理したりできる思考ツール「WorkFlowy」を紹介します。
アウトライナー(アウトラインプロセッサ)とは
アウトライナーとは何か?以下はWikipediaからの引用です。
アウトラインプロセッサ(outline processor)とは、コンピュータで文書のアウトライン構造(全体の構造)を定めてから、細部を編集していくために用いられる文書作成ソフトウェア。英語ではoutlinerという呼称が一般的。
以下はアウトライナーで作るアウトラインを使ったテキストの例です。
- Apple
- Webサイト(jp)
- http://www.apple.com/jp/
- サービス
- ブラウザ
- Safari
- クラウド
- iCloud
- ブラウザ
- Webサイト(jp)
- Google
- Webサイト(jp)
- https://www.google.co.jp/
- サービス
- ブラウザ
- Chrome
- クラウド
- Googleドライブ
- ブラウザ
- Webサイト(jp)
このように階層をつけて関連するものをグループ化することで思考を整理する書き方を普段、無意識に行っている方もいるでしょう。書き方については真新しいものではないです。
更にアウトラナーについて詳しくは以下のリンク先も参考にしてみてください。
- アウトライナーとは
アウトライナーはどのような時に使えるか
機能は直感的にでシンプルですが、使い方しだいで幅は広がります。まずは手始めに以下に示したことに使ってみるとよいでしょう。
- 買い物リスト
- ネタ帳
- 日記
- 予定管理
- TODOリスト
- 原稿の下書き
- 思考の整理
使い方はあなたしだいでもっと広がります。私は主にブログの下書きと思考の整理に使っています。
WorkFlowyとは
WorkFlowyはアウトライナーの一つでクラウド上にメモしたテキストが保存されます。なのでネットに繋がった環境ならMacやWindowsからiPhoneなどの携帯端末でも編集内容が同期され閲覧・編集が可能になります。
家ではPCで外出先ではスマホで、すぐにメモや思考の整理ができます。基本はブラウザ上で動くのWebサービスですがスマホアプリもあります。
WorkFlowyの使い方
WorkFlowyの基本的な使い方を説明します。
WorkFlowyのアカウントを作成する
WorkFlowyを使うにはまずアカウントの作成が必要です。
WorkFlowyのサイトを開いて「Sign up」をクリックします。
以下の3項目を入力して「Sign up」をクリックしたらアカウントの作成は完了です。
- メールアドレス
- 確認用メールアドレス
- パスワード
WorkFlowyの基本操作
初めてWorkFlowyを使う時はWelcome画面に遷移し、チュートリアルを行うことが出来ます。まずは一通り行ってみるといいでしょう。
それから「Start Using WorkFlowy」をクリックしてください。
テキストの入力
初めは白紙のページの上部にブレットポイントにカーソルを持っていき、クリックするとテキストが入力できます。Enterキーを押すと次の新しいラインに移動します。Tabキーを押すとインデントされます。これで上のラインの下に付き、階層構造ができます。Shift + Tabキーを押すとアウトデントされ、階層が一つ上に移動します。
テキストの保存は自動で行われるので、保存し忘れなどを気にする必要はありません。
ショートカットキー
Mac
- 新しいライン : Enter
- インデント : Tab
- アウトデント : Shift + Tab
ズーム機能
WorkFlowyは全てが一つのテキストエリア上で、ツリー構造になります。
上記の動画のように「仕事」「個人」を分け、その下にそれぞれのカテゴリーになるブレットポイントを作り、次の下の階層に内容を書き込んでいくわけですが、ズーム機能があることで、新しくファイルを作成しているかのように編集できます。
階層の深いブレットポイントの内容はどんどん右側によって見づらく、編集もやりにくくなっていきますが、ズーム機能でその項目に集中して編集を行うことができます。
ズームインは左側のブレットポイントをクリックしてください。
ズームアウトはズームインしたら上部に階層を示す、パンくずリストが現れるので、その中からズームアウトしたい項目をクリックしてください。
ズームイン、ズームアウトして俯瞰してみると一見なにも関係なさそうな仕事のプロジェクトから個人的な買い物リストまでが、WorkFlowy上で、全てが一つのツリーで繋がっていることがわかります。
ショートカットキー
Mac
- ズームイン : Command + >
- ズームアウト : Command + <
階層の折り畳みと展開
下に階層をもつブレットポイントの上にカーソルを合わせるとブレットポイントの左側に「-」または「+」が表示されます。
- 「-」をクリックすると折り畳み
- 「+」をクリックすると展開
折り畳みと展開ができることによって、原稿の下書きを1ブレット一段落で書いていき、段落に対してのメモを下の階層に書いても、折り畳んでおけば原稿を読むときの邪魔にならずスムーズに読むことができます。
ショートカットキー
Mac
- 折り畳み : Command + Up
- 展開 : Command + Down
タグ機能
WorkFlowyでは階層構造によってカテゴリー分けして使うことができますが、同じものを複数の階層のしたに繋げることができません。そこでタグ機能を使えば、ツリーが離れた位置のものでも関連付けることができます。タグは「#」または「@」の後に半角英数を書くとそれがタグになります。
例
- #important
- @tadashi
どちらを使っても同じタグ機能として使えますが、「@」はプロジェクトメンバー名「#」関連付けのように独自のルールで使い分けてみてください。
ブレットポイントの移動
ブレットポイントをドラッグ&ドロップで移動することができます。移動させるブレットポイントの下に階層がある場合はその階層ごと移動します。ブログの記事の下書きをしている時、見出しの下の階層にテキストを書いていれば、まず書けるところから書いて、後から見出しを道筋たった順序に入れ替えることができます。
ショートカットキー
Mac
- 上に移動 : Command + Shift + Up
- 下に移動 : Command + Shift + Down
ホバーメニューの使い方
ブレットポイントの黒丸の上にカーソルをのせると以下の6つのメニューが現れます。
- Complete
- Add Note
- Share
- Export
- Duplicate
- Delete
次からそれぞれの機能についての解説します。
コンプリート機能「Complete」
選択すると文字に打ち消しが付けられます。
ToDoリストを作った時に完了した項目をわかりやすくすることができます。「Complete」をつけたものは右上の「Completed: xxxxx」をクリックすると表示/非表示を切り替えられます。
ToDoリストの他に記事執筆中に書き終えた部分に「complete」を付けておくと進行状況がわかって途中書きがどこなのか、すぐにつかむことができます。
ショートカットキー
Mac
- 完了 : Command + Enter
- 完了項目 表示/非表示 : Command + O
ノートの追加「Add Note」
ブレットポイントにはそれぞれ一つノートを追加できます。
このノートには、ブレットポイントを一つのカテゴリーとした場合、下層にどのようなメモが入るか、簡単な説明書きに使えます。
または、ブレットポイントをタイトルにしてその下に文章を書くEvernoteのような使い方をする場合は、ノートに関連する複数のタグを記入して使うこともできます。
ショートカットキー
Mac
- ノートの追加 : Shift + Enter
共有機能「Share」
自分のWorkFlowyのトピック(トピック下層のすべての子トピックも含む)を、他のWorkFlowyアカウントへ共有できる機能です。
共有方法は2つあり、どちらか選ぶことが出来ます。
- 公開URLによる共有
- 特定のアカウントに対する共有(有料プラン)
共有する相手にどこまで許可するかも選択できます。
- 閲覧のみ(view)
- 編集を許可(edit)
共有機能については以下のリンク先も参考にしてみてください。
エキスポート&インポート「Export」
エキスポート
エキスポートは以下の3種類のフォーマットが用意されています。
- Formatted ( HTML )
- Plain text
- OPML
フォーマットを選択したらCommand + cをおしてクリップボードにコピーできます。
またファイルとしてダウンロードすることもできます。すべてのトピックをエクスポートする場合は右上の「下向き三角」をクリックして「Export All」を選択してください。
以下のリンク先も参考にしてみてください。
インポート
インポートは階層構造を持ったテキストを「コピー&ペースト」するとその階層構造がWorkFlowyに反映されます。
複製「Duplicate」
「Duplicate」すると任意のトピックとその子トピックも一緒に複製されます。
アウトラインのテンプレートをあらかじめ作っておいて、複製して使い回すことが簡単にできるようになります。
削除「Delete」
「Delete」すると任意のトピックとその子トピックもまとめて削除することができます。Deleteキーで一文字ずつ削除していくより速く削除することができます。
ショートカットキー
Mac
- 削除 : ⌘ + Shift + Delete
ブックマーク
よく使うトピックにはスターをつけてブックマークすることができます。スターを付けるにはトピックにズームしてトピックの右上の星マークをクリックすると付けることができます。スターを付けたページを表示するには、上部のメニューバー左側の「星マーク」をクリックすると表示されます。
ショートカットキー
Mac
- スターをつけたページ表示 : Command + Shift + *
使い方がわからなかったらヘルプを活用しよう
上部のメニューバーの右上の「Help」をクリックすると3つのタブをもつウィンドウが表示されます。
- How-to(基本的な使い方)
- Commands(ショートカットキー)
- Support(サポート)
使い方は「How-to」を見てみると参考になります。日本語対応されていませんが、一つ一つの機能の使い方を動画で説明されているので見ているだけでも操作の仕方はわかると思います。
ショートカットキー一覧
Command + ?を押すと左側にショートカットキー一覧が表示されるので操作になれるまでは表示させておくと良いでしょう。
項目 | ショートカットキー |
---|---|
ズームイン | ⌘ + > |
ズームアウト | ⌘ + < |
展開/折り畳み | ⌘ + Down/Up |
インデント | Tab |
アウトデント | Shift + Tab |
移動 | ⌘ + Shift + Down/Up |
ノートの追加 | Shift + Enter |
完了 | ⌘ + Enter |
削除 | ⌘ + Shift + Delete |
検索 | Escape |
完了項目 表示/非表示 | ⌘ + O |
スターページ表示 | ⌘ + Shift + * |
直近に開いたページ切り替え | ⌘ + ; |
ボールド/イタリック/アンダーライン | ⌘ + B/I/U |
ショートカットキー一覧表示切り替え | ⌘ + ? |
最後に
機能はシンプルで、画像を埋め込むことができないですが、テキストのみであることで、非常に素早く思考を整理することができます。用途は広く、直感的に使えるのもそうな方法を覚える必要が少なくいいところです。
やりたいこと、頭の中の考えがもやもやするなら一度アウトライナーを使って整理してみるのも一つの解決策になるのではないでしょうか。